ドクベニタケの中毒事例

ドクベニタケの中毒事例

ドクベニタケとは

ベニタケ科ベニタケ属ドクベニタケ節のキノコ。学名Russula emetica
夏から秋にかけて、様々な森の中で見つけることが出来ます。
絵本に出てきそうな色合い、シェイプ。とても可愛らしいキノコです。

毒成分:ムスカリン類、溶血性タンパク

食後30分〜1時間ほどで腹痛・下痢などの胃腸の症状が出現します。

 

ドクベニタケはどんな味?

『とにかく辛い』『苦い』という味のようです。
この味の特徴のおかげで、誤食事件は起きづらいキノコのようです。

 

似ている可食?キノコ

 

 

 

ベニタケの仲間は見分けが難しいものが多いです。

ニオイコベニタケ、ケショウハツ

うっすらカブトムシ臭のあるキノコです。図鑑では『可食』では無く、『注意』や『食不適』となっているので、基本食用とはしていないようです。地域によっては塩蔵して冬に食べることもあるとか。

 

 

ドクベニタケの中毒件数

ドクベニタケの食中毒事件は少なく、昭和35〜63年の間に1件のみ報告されているようです。
見た目も特徴的であり、味での判別も容易なので、食中毒の件数は少ないようですね。

 

参考元:長島裕二,登田美桜他, 『自然毒関連の食品安全情報の検討-わが国における自然毒による食中毒事例の調査-』, 食品中の自然毒のリスク管理に関する研究 平成23年度 総括・分担報告書, P30 表14, 2022/05, URL(https://mhlw-grants.niph.go.jp/system/files/2011/114031/201131024A/201131024A0002.pdf)

 

 

実際の中毒事例

日本でのドクベニタケの中毒事例は少ないため、海外の中毒事例を紹介していきます。

 

事例① 犬も中毒になってしまう。

2023年12月 アメリカ合衆国のジョージア州にて発生。
3ヶ月のゴールデンレトリバーがキノコを摂取。嘔吐、下痢、よだれ、震えの症状があり動物病院を受診した。病院で手当を受けた後、症状は軽快し、飼い主とともに自宅に帰っている。
食べたキノコの画像を注意喚起とともにネット掲示板上に投稿しており、ドクベニタケと推定されている。

参考元: https://www.reddit.com/r/mycology/comments/18k598h/3_month_golden_retriever_ate_these_poison_control/?rdt=41407

 

事例② ベトナムで発生した中毒事例

2020年4月 ベトナムのバッカン省ナリ地区にて発生。
森で採ったキノコを食べたことによる食中毒事件が発生した。
4人が食後3時間のうちにめまい、嘔吐、複数回の下痢の症状があった。
国立食品管理研究所が分析したところ、原因菌はドクベニタケであることが特定された。

参考元:Prevention of Mushroom Poisoning, National Institute for Food Control, 最終更新日28/04/2023, URL(https://nifc.gov.vn/en/technical-news/prevention-of-mushroom-poisoning-post1956.html)

 

まとめ

見た目の毒々しさや、味に強烈に個性のあることから、日本での中毒事例はほぼ無いようでした。
海外では時々誤食事例があるようですね。
事例①で紹介した通り、犬にも中毒症状が出るので、犬を飼っている方は散歩中に愛犬が食べないように注意が必要ですね。

 

ベニタケ類は世界で750種類以上あると推測されており、20−30種類は同定可能であるが、他の種類の同定は極めて困難であると言われています。

可愛らしい見た目を観察するだけで満足・・・出来ないのが人の探究心ですよね。

 

日本では『アイタケ』がベニタケ科のキノコの中で比較的見分けやすいので、まずはアイタケ採取から挑戦するのが良いのではないかと思います。

『アイタケ』の特徴は図鑑等でしっかり確認してから採取するようお願いします。