ドクヤマドリの中毒事例

ドクヤマドリの中毒事例

    

目次

 

 

ドクヤマドリとは

イグチ科のきのこ。学名Sutorius venenatus





毒成分:マウス致死性のタンパク質 

 

少量食べただけでも、食後2時間程度で嘔吐,下痢などの胃腸,消化器系の激しい中毒症状が出現します。

 

 

 

ドクヤマドリはどんな味?

 

食べた人の話によると、『美味』らしいです。茹でこぼせば食べられるという話もあるとか無いとか。

毒キノコの中には苦味があるものも多く、喫食の際に気が付くケースもありますが、ドクヤマドリに関してはそうはいかないようです。

もし間違えて採取・調理してしまったとしても、中毒症状が出るまで気が付かないことでしょう。



 

 

似ている可食キノコ

 

 

ヤマドリタケ

『ポルチーニ』と呼ばれる高級キノコ。芳醇な香りと味で人気のキノコです。柄の網目が特徴ですね。

 

ヤマドリタケモドキ

ヤマドリタケほどでは無いですが、こちらも良い香りのする美味しいキノコです。こちらも柄の網目の有無が特徴です。

 



ドクヤマドリの中毒件数

ドクヤマドリ
/ 年度発生件数摂食者総数患者数死者数
20150000
20140000
20130000
20120000
20110000
20100000
20090000
20080000
20071550
20060000
20050000
200411680
20032540
20021650
20010000
20000000
引用元:自然毒のリスクプロファイル:ドクヤマドリ(Boletus venenatus ) イグチ科ヤマドリタケ属, 厚生労働省, URL(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000143400.html)

2002年〜2007年にかけて中毒事件が多いですね。

昔は『イグチに毒なし』と言われていましたが、その定説を覆した強力な毒キノコでもあります。

✴︎最近では新たにイグチ系のキノコで毒性があるものも発見されています。(採取の際は注意してください。

最近では中毒事例は少なく、ほぼ発生していないようですね。

ドクヤマドリは亜高山針葉樹林、特に富士山のシラビソ林に多く自生しています。高山帯に捨ててあるイグチ系のキノコはドクヤマドリであることが多いとか。



事例①1997年 山梨県内の飲食店にて発生

1997年8月19日に、飲食店の経営者が知人からキノコ類(ヤマドリタケモドキ、アカジコウ、ハナイグチ、タマゴタケ、アミタケが混ざったもの)を貰った。一度ゆがいて、冷蔵庫にて保存しておき、8月21日に一部を野菜炒めとして調理し、経営者を含む客計11人が喫食した。そのうち9人が腹痛や嘔吐、下痢などの症状が出現した。7名が医療機関を受診し、うち2名が入院加療した。死亡者は0人である。

残りの湯掻いたキノコを食肉衛生検査所の専門家に鑑定してもらったところ、ヌメリイグチ、ハナイグチ、ヤマイグチとともに毒キノコであるドクヤマドリが含まれていることが判明した。

飲食店にキノコを渡した知人も、別の知人から貰ったものであることが判明した。キノコ狩りを行っていたものは5名で、各人はそれぞれ知っているキノコを持ち帰り摂食しているが、発症者はいなかった。

参考元:『ドクヤマドリによる食中毒』, 食衛誌. Vol.39, No.5, URL(https://www.jstage.jst.go.jp/article/shokueishi1960/39/5/39_5_J392/_pdf)

 


事例② ドクヤマドリの昔の呼び名

長野県ではタヘイイグチとして昔から知られていた。この名は太平という者がこのキノコを食べて亡くなったというところから来ている。

引用元:『ドクヤマドリ』, ウィキペディア フリー百科事典, URL(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%82%AF%E3%83%A4%E3%83%9E%E3%83%89%E3%83%AA)

 



まとめ

近年のドクヤマドリによる食中毒事例はあまり見つけることが出来ませんでした。また新しい事例を発見次第、記事にしていきたいと思います。

 

近年ではドクヤマドリによる死亡者はいないようですが、毒性は強いキノコです。

苦味や辛みが無いので、食べてしまっても中毒症状が出るまで気が付かないことでしょう。

また少量食べるだけでも激しい嘔吐・下痢の症状が出るようなので、絶対に間違えたくないキノコの一つです。


『食べる前にしっかり同定を行う』『同定に自信がない場合は食べない』

これを守っていきたいですね。